自分の魂が揺さぶられる声、音楽、律動、いろいろあります。

生きていく上で必ずしも必要じゃないかもしれませんが、それがあることで自分を律してくれる存在。

それらを少しでも近くで感じていたい、という方へのお手伝いができるといいねえ、というポリシーを携えたオーディオ屋です。

YAMAHA GT-2000用外部電源

先日ご依頼がありました。弊店仕様の改良型スイッチング電源にて。

まず、YAMAHA GT-2000というレコードプレーヤー、ご存知な方もそうでない方もいるでしょうが、80年代に栄華を誇った重厚長大思想を具現化したような存在です。このプレーヤー、当時にしては進歩的な考えも持ち合わせていて、背面に外部電源用の端子を備えています。その端子に接続するために、オプションでYOP-1という外部電源ユニットが用意されていました。ただまあ、当時の思想だと電源に追加投資をすることによって音質向上がもたらされる、なんてえのはあまり一般的では無かったのか、さほど顧みられることもなく忘れ去られていったようです。

しかし、ここ最近のアナログブームでその存在が見直されてきているのか、ヤフオクでも互換品の電源ユニットが取引されています。

今回依頼していただいた方は、弊店のサウンドを聴いて改良型スイッチング電源の良さを認めてくださった上で、手持ちのGT-2000の外部電源をこれで作ると良くなるだろうか?とのことで見積もりを依頼していただきました。

ネットで仕様を調べると必要なのは+24V/1A程度と gndだけなので、作りやすそうな+24V/2.5A出力ユニットを入手してサクッと製作。実際にどういう変化をするのか興味もあったので、バラック状態で持ち込んで一度聴いてもらうことにしました。

スピーカーの上に載ってる銀色の箱が電源ユニットです。GT-2000の電源コードを電源タップから抜いた上で、このユニットからのDCケーブルを外部電源入力端子へ接続します。とりあえず問題なく回転してクォーツロックがかかることを確認。お客様に針を落としていただきました。

盤面に針が降りた瞬間から、展開される世界の空気感が違う。暫しの後に再生が開始されると音像の凝縮感、存在感、再生空間への雰囲気の満ち方、圧倒的な向上でした。

作っておいて何ですが、意味がわからない。なんでプラッタ回すだけなのにこんなに変わるのよ。

例えば、LINN SONDEK LP12の電源をRADIKALへ交換した時にもこんな驚きはなかったですよ。LP12の電源を上位機種へ変更していくときに感じられるのは、サウンドの背景が静かになって楽音がよりリアルに浮かび上がってくる系の変化が主ですが、そういうんじゃないんだなあ。なんかもうベルトとかDDとかそういうのどうでもいいんじゃないかと思えてきました。

お客様曰く、オーディオを再開してから10年程度の間で最大級の変化だそうです。

直前にシステムの音を聴かせていただいたのですが、ファイル再生に対してもなんか冴えないなあ、と、思ってたレコードがもう圧勝状態。

結局、持ち帰ることなくそのままお納めすることに。

その後、オーディオ好きのご友人を数人紹介していただいたりで、より有意義な訪問となりました。その方々も含めてクラブ経営だったりDJだったりで、そういった方々御用達のテクニクスSL-1200への音質向上案件が、かなりありそうな事もわかりました。

調べてみると、これもどうやらDC 24Vだけで動かせそうな雰囲気。給電ラインを取り出してガワに入力端子を増設すればそれだけで出来そうです。

試してみるために、まずは中古のSL-1200を入手せねばザビ。

audio

Posted by takelet2