ソースファースト
オタフクが好き。
それはさておき、オーディオにおける絶対的なセオリーの一つがこれ、ソースファーストです。
記録媒体から音楽信号をピックアップする装置、ここで拾えなかった信号は、後段の装置で何をしようとこねくりまわそうとどーやっても復活はできない、という真理ですね。元は80年代の英国オーディオ、LINNやnaimが提唱したんではなかったか、と思います。
レコードやCD、テープ媒体であればそれぞれの再生装置であるとわかりやすいですが、さて、ネットワークオーディオ、特にストリーミング再生においてソースファーストに該当する装置とはなんぞや。弊店ではONUやTA、もしくはその後の専用ルーターであると考えます。
外界の光回線から屋内に入ってきた光信号を電気信号に変換するのはONUですし、TAも同様。ここで安定動作ができていなければ、その後の全てに影響します。壁の中を何十メートルとLANケーブルを引き回してようと同じです。しかし、基本的にこういった装置はプロバイダからの貸与品ですので、ユーザとして対策できることが非常に少ない。もともと、ねこケーブルはそのために開発しました。
弊店を立ち上げてからしばらくして、何気に改良型のスイッチング電源ユニットをONUの給電に使用した時、その再生音の変化を体験した時のインパクトたるや、それは40年以上のオーディオ歴において、過去最大級の衝撃でした。
構築される再生空間が根本的に違う、例えるならばスクリーンに投射される記録映像と現実との違い。改良型スイッチング電源を給電に使用した時は、再生空間と室内空間との境目が感じられないのです。ここをおろそかにした状態では後から何をやろうと意味ないわ、これ、と完全に思い知らされました。
とは言ってもこの電源は相応にコストがかかってしまう。もう少し現実的に使用できるものは無いかなあ、と思案するうちにGaN充電器によるUSB PD給電に思いあたったのでした。
それではと早速試してみました。しかし、純正のACアダプタに比べればマシですが、やはり出音が粗雑で品がない。でも、そこを何とかする技術はすでにオーディオラボによって見出されていましたので、えいやとトリガーケーブルの先っちょに組み込んで仕上げたのがねこケーブルなわけです。
改良型スイッチング電源ユニットと比較すれば残念ながら提示される世界は違うんですが、まあ及第点には到達できているかなあ、と思っています。つよねこも含めて。
以降、おかげさまでじわじわとねこは広がってきています。そう感じるのは自分だけでは無かったんだなあ、と安心している今日この頃です。
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